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作品紹介


第16話 ガラモンの逆襲

データ

制作No. No.26
制作時期 昭和40年(1965年)9月〜10月
脚本 No.28 ガラモンの逆襲/準備稿
No.28 ガラモンの逆襲/決定稿
放映日(本放送) 昭和41年(1966年)4月17日
放映No. 第16話
視聴率 31.2%
放映日(再放送) 昭和42年(1967年)7月13日
放映No. 第2話
視聴率 14.9%

ストーリー

天体物理学研究所の大金庫に保管されていた、ガラモンを誘導する電子頭脳が盗まれた。というよりも、目撃した守衛によると、電子頭脳が自力で金庫を破り、逃げ去ったというのだ。だが、由利子から連絡を受けた淳は、電子頭脳が自力で動く能力を持っていることに不審を抱いた。いずれにせよ、電子頭脳を失ったことは地球にとつて一大事だった。電子頭脳が活動をはじめ、ガラモンを呼び寄せたら地球は全滅してしまう。淳たちは、さっそく電波監視所へ急行し、電子頭脳が発する電波をもとに、所在を確めようと考えた。だが、四時間を経過しても、怪電波をキャッチ出来なかった。やがて電波をキャッチした時は、すでに電子頭脳の誘導でガラダマの編隊が地球に向って飛来していることが判明。ガラダマが地球に落下するまでに、後三十分ほどしかなく、その危険を脱するには三十分以内に電子頭脳も探し出さねばならなかった。電波の発信元から、電子頭脳が上信越方面へ、車かなにかで向っていることを知った淳たちは、急いで現場へ向った。しかしその頃、ガラダマは、すでに東京へ落下し、ガラダマの中から多角獣ロボット、ガラモンが姿を見せていた。東京はガラモンの逆襲に、崩壊寸前の危機にひんした。電子頭脳を運んでいたらしいトラックに追いついた淳は、運転手からベースのケースを持った男を乗せたことを聞き出す。ケースの中に電子頭脳がかくされていたことをさとった淳たちは、その男を追いつめたものの、彼が電子頭脳をエスパライザーで操り、攻撃して来るので近づけない。男の正体は、金属性のコスチュームをつけたセミに似た顔の宇宙人で、近くの湖底には円盤を待機させていたのだ……。

「ウルトラQ・あらすじ集」より引用


登場怪獣

ガラモンセミ人間


ゲスト出演者

平田昭彦、義那道夫


クレジット

監修 円谷英二
脚本 金城哲夫
撮影 内海正治
照明 小林和夫
美術 清水喜代志
録音・現像 キヌタ・ラボラトリー
音楽 宮内国郎
編集 兼子玲子
助監督 吉高勝之
制作担当者 守田康司
[特殊技術]
撮影 高野宏一
照明 小林哲也
美術 成田亨
光学撮影 中野稔
助監督 鈴木俊継
[出演者]
万城目淳 佐原健二
戸川一平 西條康彦
江戸川由利子 桜井浩子
電波監視所・花沢主任 平田昭彦
運転手・牛山 沼田曜一
遊星人Q 義那道夫
東南大学・守衛 佐田豊
機動隊・隊長 桔梗恵二郎
電波監視所・係官A 維田修二
電波監視所・係官B 横井徹
ドライブインの男 伊福部昇
ドライブインの女 渡辺康子
ツトム 小林志津夫
ガラモン 高橋実
ナレーター 石坂浩二
 
特技監督 的場徹
監督 野長瀬三摩地
制作 TBS
円谷プロダクション
[未掲載キャスト]
牛山の同僚 篠原正記
警官A 斉藤真理
警官B 倉本進
警官C 小島岩
警官D 道下正治
小学生A 茂原茂雄
小学生B 栗原三郎
小学生C 高津二郎

劇伴音楽

No.タイム曲No.シーン備考
1 0'00"〜0'16" M1T2    
2 0'35"〜1'00" M123B 深夜、天体物理学研究所に近づく謎の男  
3 1'44"〜2'20" 6-9 金庫から出て宙に浮く電子頭脳  
4 2'24"〜3'30" M2T2 タイトルテーマ  
5 5'12"〜6'01" M12 トラック運転手に話しかける謎の男  
6 6'17"〜6'25" M32B 電波管理所の外観  
7 7'05"〜7'22" EB-802 トラックの中のラジオから流れる現実音楽 雑記参照
8 7'33"〜7'43" M39B 怪電波を受信!  
9 8'33"〜8'46" 育てよカメM5 謎の男と電子頭脳を乗せて走るトラック  
10 9'27"〜10'25" 東京氷河期M12 東京に飛来した数個のガラダマ  
11 13'05"〜13'10" M48B 電子頭脳を弄ぶ少年を振り返ってにらむ謎の男  
12 13'37"〜14'04" M12 TVに映るガラダマ  
13 14'30"〜14'40" M8 目を開くガラモン  
14 16'12"〜17'51" ガス人間M8 謎の男が乗ったトラックを追う淳、花沢達  
15 17'52"〜18'40" ガス人間M10 東京の町を破壊する2体のガラモン  
16 18'41"〜19'06" 1-16B 謎の男を追う警官と淳達 2回繰り返し
17 19'40"〜19'46" 5-3B 遠隔操作され宙に浮き上がるピストル  
18 20'11"〜20'32" EXTRA 宙に浮かぶ電子頭脳を入れたチェロケース  
19 20'33"〜21'20" ガス人間M2 東京タワーを破壊するガラモン  
20 21'20"〜21'51" ガス人間M27 電子頭脳を奪い返す〜謎の男を撃ってしまうトラック運転手 くり返し
21 22'14"〜22'53" EXTRA-3 口から液体を流して倒れ伏す2体のガラモン  
22 23'25"〜23'28" M48A 姿を現すセミ人間  
23 23'28"〜23'42" EXTRA-3 湖に向かうセミ人間  
24 25'26"〜25'36" M40B 飛び去る円盤〜エンディング  

雑 記

義那道夫について

「ガラモンの逆襲」で「遊星人Q」(=セミ人間)を演じた義那道夫は、当時、新劇の俳優でテレビ作品に出演したのは、「ウルトラQ」だけのようである。「ガラモンの逆襲」の脚本を書いた金城哲夫は、「遊星人Q」を丸山明宏(現在の三輪明宏)のイメージで書いていたようだが、「ガラモンの逆襲」を監督した野長瀬三摩地が、自ら義那道夫を探してきたという。

義那道夫は、「ぎな みちお」と読み、1980年頃は、フジテレビの関連会社にお勤めになっておられたという情報をいただいた。2006.5.30

怪獣名の一般公募について

少年誌(少年マガジン)で「電波怪獣・ガラモン」の名前を一般公募したのは、有名な話だが、昭和41年(1966年)2月号の「ぼくら」において、「セミ人間」の名前も一般公募している。一般公募の結果は、昭和41年(1966年)4月号の「ぼくら」の中の「ウルトラQとくだねニュース」で発表されており、「ゼミラ」という名前に決定したと発表されている。

引用/昭和41年(1966年)4月号「ぼくら」
二月号で募集した、セミ人間の名まえは、いちばん募集のおおかった「ゼミラ」にきまりました。くじびきで、つぎの三十人に賞品をさしあげます。賞品は、朝日ソノラマの「ウルトラQ」ソノシートです。

ジグリ星人について

昭和41年(1966年)2月号の「ぼくら」に掲載された「ウルトラQ絵物語/第12回 SOS富士山」の中に登場するセミ人間が、自ら「おれは、ジグリ星人だ」と名乗っている。「ジグリ星人」という名称が登場するのは、このシーンのみである。

セミ人間の円盤について

作品25分32秒付近の円盤が飛び去るシーンで画面がブラックアウトする直前に円盤が背景の空にぶつかって落ちていくのが、かすかに確認できる。これは、通常のテレビでは、フレームの外になるため、確認することはできない。(パソコンや業務用モニターで確認することができる。)

ラジオから流れる楽曲について

作品7分05秒付近でトラックの中のラジオから流れる曲の歌詞は、「冷たい海、身を横たえて、おぼれる恋を」だが、曲のタイトル、歌手名などは判明していない。

ウルトラQ掲示板へのBalさんからの投稿によりこの曲の詳細が判明した。
この曲は、松竹映画「海猫(かもめ)が飛んで」の主題歌で曲名も映画タイトルと同様の「海猫(かもめ)が飛んで」。作詞は、岡田教和、作曲が、宮内国郎、歌手は、仲宗根美樹。歌詞は、以下の通り。
 
冷たい海に 身を横たえて
こぼれる星を みつめていたい
いつかあなたは 言っていた
哀しくなっても 動いちゃいけない
星をみつめて 待つんだと
 
あの星は あなたがまばたき
あの星は あなたが微笑み
愛しているわ 変わることなく
 
冷たい海に 身を横たえて
あなたを想って 死んでしまいたい
白い海猫(かもめ)が 亡きがらを
あなたの待ってる 知らない国へ
きっと運んで くれるでしょう
 
あの星は あなたがささやき
あの星は あなたが瞳よ
それは想い出 それは泪よ
ああゝゝゝゝ わたしは死にたい
(3分14秒)
キングレコード EB-802 ¥290 1962
※カップリングは、同映画主題歌「愛の吊橋」作詞、歌手は、「海猫(かもめ)が飛んで」と同じだが、作曲は、安部芳明。

第15話 カネゴンの繭
第17話 1/8計画
作品一覧


2022-5-31更新
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