作品紹介第2話 五郎とゴローデータ
ストーリー五郎という唖の青年は、親も兄弟もない天涯孤独の身。だが彼には人間同様に暮らしている最愛の椋がいた。村人達はそんな五郎をエテ猿と呼び、猿の方をゴローと呼んでいた。ある日、野猿研究所の薬品倉庫が何者かに荒らされ、青葉クルミが紛失した。足跡から、犯人は猿とすぐに判明したがこの青葉クルミを多量に食べると、甲状線ホルモンに異常をきたし、巨大化するので所員は吃驚する。数日後、ロープウェイに雲を突くような巨大な猿が現われ、観光客を愕然とさせた。所員の心配どおり、青葉クルミを食べたゴローは巨大化してしまったのだ。五郎は巨大になったゴローのために、盗みを働いて彼の食料を集めていたが、村人たちに捕えられ留置場へ入れられてしまう。その五郎を求めて、ゴローは街に現われる……。 「ウルトラQ・あらすじ集」より引用 登場怪獣ゴロー、イーリアン島の大猿 ゲスト出演者土屋嘉雄、石田茂樹、鈴木和夫 クレジット
劇伴音楽
雑 記“ヘリプロン結晶G”バージョンについてこの「五郎とゴロー」には、“青葉クルミ”バージョンと“ヘリプロン結晶G”バージョンという2つのバリエーションが存在する。実際に本放送で放映され、一般的に知られているのが、“青葉クルミ”バージョン。もう一方の“ヘリプロン結晶G”バージョンは、“ヘリプロン結晶G”という薬品によってゴローが巨大化するストーリーだったが、「ウルトラQ」のスポンサーが武田薬品という製薬会社に決定した時点で、薬に対するよくないイメージを与えるという理由で脚本が書き換えられ、すでに完成していた“ヘリプロン結晶G”バージョンを部分的に撮り直したものである。「ウルトラQ」の劇伴音楽CDなどの構成でファンにおなじみの浅井和康氏からいただいた情報によると“ヘリプロン結晶G”バージョンでは、シーン13(薬品倉庫)、45(山道)、49(無人の街)の三ケ所が“青葉クルミ”バージョンと異なり、シーン13は完全に別の映像で、土屋嘉男が“ヘリプロン結晶G”の薬瓶を手にするシーンがある。45は吹き替えのみ、49は“青葉クルミ”バージョンではカットされているナレーションが挿入されている。“ヘリプロン結晶G”バージョンは、昭和42年(1967年)の再放送時に放映されたという情報がある。武田薬品がスポンサーに決定したのは昭和40年(1965年)9月30日で、この時点で本作のリテイクも決まり、吉川氏からの情報によると昭和40年(1965年)10月21日に吹き替えが行われた。 タイトルテロップについてこの「五郎とゴロー」には、2種類のオリジナルテロップが確認されている。ひとつは、東映ビデオ版やバンダイビジュアル版LDなどで見られる脚本の金城哲夫が、撮影の内海正治、照明の小林和夫、美術の清水喜代志と一緒、特技監督の有川貞昌と監督の円谷一が一緒に表示されているもの。もうひとつは、パナソニックデジタルネットワークサーブ版DVDに見られる脚本・金城哲夫、特技監督・有川貞昌、監督・円谷一がそれぞれ単独テロップになっているものである。また、録音・現像のキヌタ・ラボラトリーの表示順が、東映ビデオ、バンダイビジュアル版では、助監督・満田かずほの後だったのが、パナソニックデジタルネットワークサーブ版では繰り上がって美術の清水喜代志の下に変更されている。 ≫第1話 ゴメスを倒せ! 2015-1-8更新 お知らせ 作者へのメッセージ Copyright(C) 1997-2024 Kohei Onishi,All rights reserved. |